日本のタンス預金ってどれくらいあるかご存じですか?
2019年の時点で、約50兆円といわれています。
日本人は貯金する理由を、『いざという時のため備え』という不安な気持ちであるのが多く、『夢・やりたいこと』という目的のための貯金は少ないともいわれています。
関東地方で水害が起きたとき、金融機関が臨時のATMを設置したところ、1時間半でお金がいっぱいになった。
それは、避難者の多くがタンス預金を持ち出していっせいに預けたため、引出よりも預け入れのほうが多かったというコラムを読んだことがあります。
もちろん貯金をすることは大事だと思っています。
私もメインはやはり、いざという時のための貯金ですね。
そこから少しずつやりたいことのための貯金をしています。
お金を増やすこと
日本は銀行に預けても、ほとんど増えることがない現状なのにも関わらず、株式や投資をする人が少ないといわれています。
例えば、アメリカでは現金の預金は、全体の13%、株式や投資信託が約45%に対して、日本は現金の預金が5割を超えて、株式や投資信託は2割を下回るという数字があります。
この状態を改善して社会にお金をまわしていけるよう、個人で資産形成をしていけるように、NISAという制度が2014年1月からスタートしました。
テレビCMでも流れていますので、聞いたことある方もいらっしゃると思います。
でも興味がなければ詳しく知らないですよね。
働いて収入を増やすことも節約して生活していくことも、限度があります。
しかし豊かな暮らしをしていくためには、お金も必要ですし、時間や心のゆとりも必要となります。
その手段として、NISAを活用して個人資産を増やしていくことを検討してみませんか?
NISAとは
個人投資家のための優遇税制の制度です。
投資といわれると私のような初心者には、敷居が高いです。
『投資には多くのお金が必要で、リスクもあるし、増えるけど減る可能性もあるならやらなくてもいいや』
というのが以前の私でした。
このように思う方もいらっしゃるのではないですか?
NISAというのは、少額投資非課税制度です。
投資初心者でも少額から始めやすく、かかる税金も0になるということです。
投資をするための金融商品そのものではなく、投資にかかる税金を優遇してくれる制度のことなんです。
NISAには【一般NISAとつみたてNISA】の2種類があります。
一般NISA | つみたてNISA | |
---|---|---|
利用できる人 | 日本に住む20歳以上の成人 | |
口座開設 | ※1人1口座 | |
非課税期間 | 投資した年から5年間 | 投資した年から最大20年間 |
対象商品 | 株式・投資信託など | 一定の要件を満たす投資信託 |
年間投資額上限 | 年120万円 | 年40万円 |
投資可能期間 | 2023年12月末まで | 2037年12月末まで |
運用期間 | 5年(最長10年) | 20年 |
途中売却 | いつでも可能 | |
金融機関の変更 | 年単位で変更可能 | |
資金の引き出し | いつでもOK |
※一般NISAとつみたてNISAのいずれかを選択する。
一般NISAとつみたてNISAの口座は、切り替えが可能。
一般NISAは新規に投資できるは、2023年までですが、2024年からリニューアルされます。
メリットとデメリット
【メリット】
毎年一般NISAで120万円・つみたてNISAで40万円までの資金で購入した金融商品に対して、儲けた売却益への税金が免除になります。
例えば、100万円の売却益が出た場合
通常なら、20.315%の税金がかかります。
約20万円が課税されますので、手元には80万円しか残りません。
NISAの場合は、非課税ですので100万円すべてが受け取れます。
非課税なので、年末調整している会社員であれば、確定申告の必要もありません。
【デメリット】
余った非課税分は、翌年に繰り越せません。
利益に対しての非課税メリットはあるが、損失があるときのメリットはありません。
一般に株式や投資信託での損失を確定申告すれば、利益から損失分を減らせることができる『繰り越し控除』や『損益通算』の制度がありますが、NISAはその対象外となります。
NISAのはじめかた
NISAの口座は、証券会社や銀行で開くことができます。
インターネット経由で取引できる『ネット証券』や『ネット銀行』は手数料が安いことが多いです。
①取り扱い商品数が多い金融機関を選びましょう
一般NISAは、株式や投資信託など幅広い商品が買えますが、つみたてNISAは金融庁が認定した投資信託の中から商品を選んで買い付けます。
しかしどの金融機関でも同じ商品を買うことはできません。
選択肢が多ければ、その分最適な商品を選べる確立があがります。
特にネット証券などは、取り扱い商品が多いです。
ただし、自分で選択しなければなりません。初心者にとってはハードルが高いかもしれません。
取り扱い商品数は少ないが、対面で相談しながら買い付けたいという人は、窓口での購入も検討していいかもしれませんね。
ただし手数料などがかかる場合がありますので、注意をして下さい。
②無理のない金額ではじめられる
つみたてNISAなどは、『毎月100円から』とお試しで始められるところもあれば、『毎月1万円から』という金融機関もあります。家計が苦しいときは、最低金額まで引き下げられますので、しっかり確認して下さい。
③その他サービス
ネット証券などは、投資信託の保有残高に応じてポイント付与サービスがあります。
また、ポイント還元率もかわってきますので、そちらも参考に、始めるならお得感があるほうを選びたいですね。
iDeCoとNISAの組み合わせ
こちらで、iDeCoの活用方法を紹介しました。
非課税枠を最大限に活用して、iDeCoとNISAを組み合わせてみましょう。
老後の資金作りには、iDeCoがおすすめですが、60歳まで引き出せないという条件があります。
特にお子さんがいる場合は、何かまとまったお金が必要となる場合があります。
専業主婦の場合、iDeCoでは所得控除のメリットもありません。
組み合わせて運用すれば、iDeCoで年金の上乗せを増やしつつ、引き出せるお金も確保したいということも可能になります。
自営業・個人事業主の方は、しっかり対策を!
第1号被保険者となる自営業・個人事業主の方は、なにも手を打たなければ老後は国民年金だけになってしまいます。
少しでも早く老後に備えましょう。
これまでに紹介した
・国民年金基金
・iDeCo
・NISA、つみたてNISA
この他にも『小規模企業共済』との併用もおすすめです。
こちらは年金ではなく、個人事業主や小規模企業経営者の〈退職金〉を積み立てる共済制度になります。
毎月の掛け金は1,000円から7万円まで。
全額所得控除になり、節税対策にもなります。
中小企業退職金共済事業部のサイトで、詳細を確認できます。
私は株式や投資信託というと、お金持ちがやることのイメージしかなかったです。
しかし少額からはじめられて、短期的にも長期的にも運用でき、それが非課税となれば始めやすいかもしれませんね。
おなじ生涯賃金を稼いだとしてもやり方で、全く違う暮らしになることも現実ですね。口座に眠っているお金にしっかり働いてもらいましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント