高額療養費制度について

お得な制度・税金
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病気や万が一の時にもらえるお金として、医療費に関する制度があります。
医療費控除は、年間合計10万円を超える医療費の支払いがあったときに、確定申告で申告すれば所得から控除される制度です。
高額療養費制度は、1か月の医療費が上限を超えた場合に支給される制度です。

違う二つの制度ですが、同じ医療に関する制度なので、きちんと違いを知らない人は多いのではないでしょうか。
この制度の違いをきちんと知ることで、申請もれのないように、もらわずに終わってしまわないようにしましょうね。

高額療養費制度

医療費が家計の負担にならないようにする制度です。
医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が、1か月で上限を超えたとき、その超えた額を支給してくれます。
上限は、所得によって変わってきます。

適用区分ひとつきの上限額(世帯ごと)
年収約1,160万円~
 健保:報酬83万円以上
 国保:旧ただし書き所得901万円超
252,600円+(医療費-842,000)×1%
年収約770万円~約1,160万円
 健保:報酬53万円~79万円
 国保:旧ただし書き所得600万円~901万円
167,400円+(医療費-558,000)×1%
年収約370万円~約770万円
 健保:報酬28万円~50万円
 国保:旧ただし書き所得201万円~600万円
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
~年収約370万円
 健保:報酬26万円以下
 国保:旧ただし書き所得210万円以下
57,600円
住民税非課税者35,400円

引用:厚生労働省【高額療養費制度を利用される皆様へ】 ※69歳以下の方の上限額
年収(保険料や税金を引かれる前の総支給額です)
報酬(毎月の給料に近い金額と考えて下さい)
旧ただし書き所得(年間所得です)

例えば、69歳未満で年収400万円(3割負担)
窓口での支払いが15万円の場合

医療費全体 50万円 
うち3割負担の15万円を窓口で支払った

80,100円+(医療費-267,000円)×1%

これにあてはめると
80,100円+(50万円−267000円)×1%
80,100円+233000円×1%
80,100円+2,330円=82,430円
上限 82,430円になるので

150,000円−82,430円=67570円が支給されるます。

世帯合算

1回分の窓口負担で上限を超えない場合でも、複数受診や同じ世帯にいる他の人の受診についても自己負担額を1か月単位で合算することができます。
同じ医療保険に加入している人に限る

多数回該当

過去12か月以内に3回以上、上限に達した場合は
4回目から『多数回該当』となり、上限額が下がります。

所得区分多数回該当の場合
年収約1,160万円~140,100円
年収約770万円~約1,160万円93,000円
年収約370万円~約770万円44,400円
~年収約370万円44,400円
住民税非課税者24,600円

 

例えば、69歳未満で年収400万円(3割負担)
窓口での支払いが15万円の場合

医療費全体 50万円 
うち3割負担の15万円を窓口で支払った
過去12ヵ月以内に4回目の場合

150,000円−44,400円=105,600円
105,600円が支給されます。

高額療養費制度の申請方法

加入している公的医療保険に支給申請書を提出することで、支給が受けられます。
(公的医療保険は、健康保険組合や市町村国保、共済組合など保険証の表面で確認してください)
ご加入の医療保険によっては、支給対象となればお知らせがあったり、申請の書類を送付してくれるところもあります。

高額療養費を申請後、支給までに少なくとも3ヵ月程度かかります。

高額療養費費の支給を受けれるのは、受診した月の翌月の初日から2年間です。
したがって2年間さかのぼって支給申請することができます。

また血友病や人工透析およびHIVといった、非常に高額な治療を長期にわたって継続しなければならない場合、高額療養費の支給の特例が設けられています。

医療費助成制度

自治体によって、独自の医療費助成制度があり、医療機関の窓口での支払額が高額療養費の負担上限より低くなることがあります。(こども医療費助成やひとり親家庭医療費助成など)

お住いの自治体へ確認して下さい。

申請をすればお金をもらえる制度は、たくさんあります。
しかし、積極的に教えてはくれないですよね。

『知らないと損をする』というのが、現状です。

このブログでもそんなお得な情報を発信していきますので、チェックしてくださいね。

医療費控除に関しては、こちらを参考にして下さい。

医療費控除とセルフメディケーション

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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