毎年3月といえば確定申告ですね。ご自身でされる方は、ためいきが出るような作業になりますよね。
確定申告をする際、【控除】というものがたくさんありますが、今回は医療費控除とセルフメディケーションについて、紹介したいとおもいます。
医療費控除とは
医療費控除とは、1年間で支払った医療費の合計が一定額の金額を超えたときに、所得控除を受けることができる制度です。
所得税は所得全体にかけられるのではなく、所得から所得控除を差し引いた金額に税金がかけられます。
その所得控除のひとつに医療費控除があります。
実際に医療費控除を申告すると、会社にお勤めで源泉徴収されている方は、還付金という形でお金が戻ってきます。
自営業の方など確定申告でこれから税金を納めるという方は、納める税金が少なくなります。
控除額は、実際支払った金額から保険金などで補填された額と10万円を差し引いた金額になります。
1年間で医療費が10万円を超えたときは、確認が必要ですね。
また生計を一にしている家族分も合算せることができます。離れて暮らしていても仕送りなどをしている場合も含まれます。
〈控除額の計算〉
例えば年間で支払った医療費が 父ー7万円 母ー3万円 子供ー5万円
医療保険金 2万円
医療費控除は (7+3+5)-2-10=3 3万円となります。
これはあくまで控除額です。還付で実際戻ってくる金額は、これに所得税率をかけたものです。
所得税率とは、所得金額に応じて変わってきます。参考までに所得税率を記載しておきます。
課税所得金額
195万円以下➡5% 195万円~330万円➡10%
330万超~695万円➡20%
695万円超~900万円➡23%
900万円超~1800万円➡33%
1800万円超~4000万円➡ 40%
4000万円超➡45%
控除額は、年間200万円が上限となります。
セルフメディケーション
2017年1月1日から始まりましたセルフメディケーション税制制度。ご利用した方はいらっしゃいますか。
2021年12月31日までの間に、対象となる医薬品を購入した場合、支払った合計額が12000円を超える時その部分を控除するというもの。上限金額は88000円で医療用から転用された医薬品の購入に限ります。
こちらの制度は、適切な健康管理の下で医療用医薬品からの代替えを進めるという観点から始まったそうです。高齢化によって増えていく医療費を削減していきたいということなんですかね。
ドラッグストアなどで買い物したとき、レシートに医療医薬品にはセルフメディケーションのマークがつきますよね。これは消費者にとっては分かりやすいです。
こちらの制度の注意点は、従来の医療費控除と併用できないことです。
医療費は年間10万円、セルフメディケーションは12000円の基準がありますので、どちらか控除額が大きいほうを申告したほうがいいですね。
医療医薬品の購入時には、レシートの保存をお忘れなく。
還付申告期間
確定申告は1月1日から12月31日までの1年間の所得を、翌年2月16日から3月15日までの間に申告しなければいけません。
しかし医療費控除などの還付申告は翌年の1月1日から5年間の申請期間があります。
もちろんこの期間を過ぎれば還付を受けられなくなるので、注意しましょう。
領収書やレシートの保管なども必要となるので、早めに申告するのがいいですね。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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